2014年リリース音源まとめその2 ~積もる心労、成れぬ新郎~

あの日見たアーティスト名の読み方を僕達はまだ知らない。

お久しぶりです、五条です。いよいよ夏が近づいてきましたね。何が嬉しいかって、洗濯物がすぐ乾くところ。後は女性がやたらと薄着になる点これが重要だよな

さておき、またまた今年リリースの音源がちょっと溜まってきたので、以前の記事でもお伝えしたようにこのカテゴリーで消化していきます。
今回もなんとか10枚ほど紹介。通例ですがジャンルはばらばらのアルファベット順。パッと見た感じですがかなり有名どころ多めです。

そして今回より、もっと皆様に分かりやすい記事、あるいは指標になるようにと、とうとう「オススメ度」を導入します。ぬぐえない今更感何年やってるんだこのブログ

ということですので、以下の通りにアーティスト名とタイトルの色で判断が付くようにしていきます。

赤: 初聴の時点でビビッときまくりの"エキストリーム"な作品!2014年を飾る逸品です!アァンシュッシュイクゥッ!
青: 聴けば聴くほどその魅力に引き込まれ、終いにはビクンビクンしちゃう作品!いわゆるヘビロテ/スルメ盤です!
橙: ガツンとくる要素も多く、素晴らしいなと感じる作品!2014年を彩るスパイシーな中堅陣!
緑: ガツンとくる要素こそ盛り込まれているものの、どこか惜しさを感じる作品!期間を空けて聴いたりすると新たな側面が見えるかも!
桃: 「良いとは感じるが良いと感じるだけ」の作品!すごいDISっているようだけれど、良盤と言えるのではないのか!
黒: 上記の桃よりもピンとこなかった作品!なんともいえず、普通だったとしか言えないアルバムです!
紫: 大阪湾に沈んでらっしゃい。

このような感じに振り分けるスタイルで。紫を使うことになるのかは不明。いわゆる評価ランクは大体上記の順の通りです。
「アレがある」「アレがない」「このアーティストはなんだ?」「五条くん結婚して。養うから」などなど、色々思いつつ目を通してみて頂ければ幸いです。


ベスト記事ではないため、第一回と同じく文章は少なめ。語彙と表現はストックしておかないととんでもないことになるからですね。それでは参りましょう。

The Clouds Will Clear - "S/T"

ドイツ産の新鋭ポストロックバンドによる1stEP。沁みるメランコリックなサウンドスタイルを特徴としています。
Russian Circles等に影響を受けているようで、深深と広がるアトマスフェリックな楽曲多め。ピアノがすばらでござんす。
ただ構成の波や強弱というものがそこまであるわけでもなく。エレクトロニカ寄りの要素もあるためか控えめなテイストですね。

一聴した時点でピクッとした作品。いずれ出すであろうフルレンスではよりダイナミックに化けていってほしいです!

Physical Order→ Bandcamp
Digital Order→ Bandcamp

Falls Of Rauros/Panopticon - "S/T"

両者ともアメリカ産のメランコリック/カスカディアンブラックメタルバンドによるスプリット。前者は恥ずかしながら初聴。
その前者、FoRですがかなり哀愁漂うメロディを持ったブラックサウンドを提供。展開もしっかりしていて聴き応えが抜群です。
対するぱのぷてぃ○こは、かなりブラックメタル然とした姿勢の楽曲がメインで驚き。ただしっかり彼の個性が染みております。

悲哀の込められたメロディを存分に味わえる一品。目当てはPanopticonでしたが、FoRが予想以上にクールでやられました!

Physical Order→ Bindrune Recordings
Digital Order→ Bandcamp(FoR-side), Bandcamp(Panopticon-side)

Funeral Sutra - "Meditations"

日本のポストブラックメタルバンドによる1stEP。元Coholのメンバーさんも在籍しており、これまたユニークなサウンドがウリ。
ポストブラックということもあり色の薄いトレモロリフが多いのですが、ハードコア寄りのカッティングリフなども散見できます。
ドラムの緩急も面白い上、4曲目に見られるブレスパートのメロディ、またその配置も巧いと感じました。しっかりとした作りです。

デモEPでありながら既に個性ある発芽が垣間見えている、今後の活動に期待がかかるオススメ作品!ただもっとお経推しでええで

Physical Order→ Unknown(ただプレスしたものを結構積んでる写真を見たので廃盤ってことはないはず。いずれゼロ次元さんあたりが再び取り扱うかと)
Digital Order→ Bandcamp

Lantlôs - "Melting Sun"

言わずと知れたドイツ産ブラックゲイズの4th。とはいっても、このアルバムよりバンド編成となりブラック要素が浄化され、
シューゲイザー、あるいはキラキラポストロックへと変貌を遂げました。2ndみたいなサウンドから脱却したかったのでしょう。
ただ、バンドサウンドであるが故に程良い力強さを抱えているため、私は「そんな日和ってないな」って印象が。

問題はどこか作風が3rdであるAgapeの延長上にある点。陰りがないスタイルなのに踏襲するのは…と勿体なく感じた次第。
Marcus氏のファンでもあるためもう一行ほど。例のMr. Laurenceカヴァー、リリースしてくださいお願いします(4億回目)

Physical Order→ Amazon
Digital Order→ Amazon

Nova - "Passages"

Ultimae Recordsによるコンピレーション。この一枚で所属/関連アーティストの大部分をチェックすることが可能です。
アンビエントと言うよりはエレクトロニカ成分が強いため、しっかりと聴き通せる、ヴォリューミーな作品。
オススメは有機的なCygna、現代都市的なBrando Lupi、内省的なMurya、音が行き交うミニマルなMax Millionなど。

このレーベルは最近初めて知ったところなんですが、食指が即動いたのを覚えております。味わい深い音源がズラリ!

Physical Order→ Bandcamp
Digital Order→ Bandcamp

Seirom - "And The Light Swallowed Everything"

オランダが誇るミ・ヤ・ビなSPLASH!おじさんことMories氏のプロジェクト、2ndフルレンス作品。フルは"1973"以来ですね。
今回は既発音源の大まかなスタイルを踏まえ、煌びやかなシューゲイズドエレクトロニカぶりを発揮。夜に聴くと映える一品。
疾走する打ち込みドラムパートが盛り込まれている点は憎いな!と。ただもう少し音圧強めでも良い気がしますが...

ともあれ柄にもなくロマンティックな要素がふんだんに盛り込まれた、フルレンス仕様も納得の作品。おじさんのくせに!

Physical Order→ Amazon, Burning World Records
Digital Order→ Amazon, Bandcamp

Sukekiyo - "Immortalis"

デルリアンポポリロリレイのヴォーカル、京氏が中心のオルタナティヴロックバンドによる1st。豪華なゲスト参加陣も話題に。
ソロプロジェクトというよりは別バンド。この表現がまさに真実であり、デルリアンでは決して出せはしないであろう色が魅力。
どこか甘く艶めかしい、和のテイストを含んだアンティでありながらポストな掴みどころのない雰囲気が作品を包んでます。

京さんの表現力は言うまでもありませんが、楽器陣の立ち回りも存分に楽しめる素敵なアルバム。スルーするには惜しいぞ!

Physical Order→ Amazon
Digital Order→ non

Súl Ad Astral - "Afterglow"

昨年、ブラックゲイズ界に新たな風を吹き込んだニューカマーによる2nd。仕事が早過ぎるんじゃないか!?(嬉々)
1stのようなパートも盛り込まれていたりしますが、モダンメタルに見られるスタイルも取り入れており、これまた違った印象が。
前作にも増してパワーアップしたヴォーカルもミソ。確かな力強さを以て殴り掛かってきます。このパワフルさを見習うんだ!

少々路線がモダン化した辺りは驚きましたが、#4などは彼ららしさ全開のエクセレントソングですね。フィジカルはよ!

Physical Order→ Not Yet
Digital Order→ Bandcamp

Vampillia - "The Divine Move"

大阪のブルータルオーケストラによる企画盤。ツジコノリコ氏に始まり、戸川純氏、BiS、Mick Barr(本命)が参加しております。
私は大のMickファンなので"Good Religion"1曲のためだけに買ったんですが、良い意味で痛い目見ました。なんだこれゎ!
ゲスト陣の持ち味を一切殺すことなく、高次元でフィーチャリングすることに成功している素晴らしきユニークワーク

オススメは無論"Good Reiligion"、そしてツジコノリコ氏関連の"Dizziness Of The Sun"。彼女との親和性は計り知れない!
ここまで絶賛したんなら1stも買わないとな…

Physical Order→ Amazon
Digital Order→ Amazon

Yvonxhe - "Multicolored Libricide"

日本のブラックメタルによるEP。ランニングタイムが短く、全5曲で8分弱というエクストリームさですが、濃度はその分高め。
どこか軽快さを覚える疾走感に呼応するかのごとき駆け回りうねる滑らかなギターメロディが楽しめる一品。最後までクール。
ただやはり、「カッコいいな!」と思ってるうちに終わります。残る謎の虚無感。そして感じる謎のオリジナリティ。

例の如く短いのでDISを飛ばしたくなるものの、楽曲自体はかなり格好良くてDISれないというアレ。オススメではあります!

Physical Order→ Zero Dimensional Records, LongLegsLongArms
Digital Order→ non

おいお前、そこでジャンプしてみろよ?...やっぱ金持ってんじゃねぇか!!!

今回はこれくらいで。既に買ってる音源でも紹介してないものとかあります。忘れる前にぱぱっと音下紹介タグ等で消化したいですね。

来月はやはり何と言ってもAnathemaの新譜が控えとります。ウキウキ!あと買うのはGodfleshのEPであったり。上でも触れてますがVampillia買わないと...
最近はなんだか音源サーチ能力が衰えてきたようにも感じてまして、是非Twitter等で「五条、これオススメだぞ」みたいなの言ってくれると助かります。

そしてやはりいつも問題となるのはお金。欲しい音源だけが溜まっていきます。それではまた次回に。...この純真無垢な身体は守り抜くから(意味深)