いつの間にかアズアイが復活していた話

いつの間に…(気付いたのは2019年1月13日の昼下がりです)


しかも昨年は夏先の話であり, どれだけ私が♪ミュージック♪なるものから距離を置いていたかわからされることに.
というかTimがいる. 上半身ムキムキマン, 再臨. というかいつメンもいる. というかこれはあのアズアイである.

An Ocean Between Us → The Powerless Rise → Decas(EP) → Awakened と, 枚数を重ねる度にかっこいい音源を出し続けてきたアズアイ.
青春時代後半〜過渡期はピザとアズアイと教授の罵倒で彩られていたといっても過言な時分, 「Awakenedの次はどんなアズアイが...」とウキウキしていたことを思い出します.

その後, 例の事件でアズアイから筋肉が消え, 他メンで別名義のアズアイライクバンドをやりはじめたのをリアルタイムで見せつけらていたので本当に寂しい思いをしたものでした. アズアイはTimがいてこそなので, ああもうダメだなみたいな.

で, 2019年にはYoutuber五条として名を馳せようとしている算段もちょっと(90割)あるので, 今日も今日とてYoutubeサーフィンをしていたら上記の動画を発見. My Own Grave, 直球過ぎる.

最初, いつメンが揃ったカットで「ええ!?」という一般人みたいな(私はカリスマ)リアクションをしてしまう羽目に. なんかこう, 嬉しいですよね. 楽曲は普通にかっこいいって感じか.

繰り返しにはなりますが, ただただTimが, アズアイが戻ってきて嬉しい. 罪は罪として向き合い, 苦しんで受け止めながらそれを糧としてアズアイには更なる躍進を期待しているところです, というお話でした. 遅ればせながら明けましておめでとうございます, 本年も当ブログを宜しくお願い致します.

Kuf - "Universe", 2018.

Country Genre Label Type Buy
Germany Electronica/House Macro Full Length Bandcamp

ドイツはMacroからの刺客、前作"Gold"から二年ぶりの新作。スイカ汁ブシャー。

ハウスを基調としたバンドスタイルのエレクトロニカで、ダウンテンポにオーディオサンプルを散りばめた色彩豊かなサウンドが特徴です。前作の時点でおおよそルーキーとは思えぬほどの安定感を見せつけてくれているのですが、今作ではそこから一歩踏み出して更に実験的に。

人力であることをより前面に押し出した、時にジャジーともいえるドラミングとズシンとくるウッドベースのリズム隊の存在感、また、ヴォイスサンプルの種類や使い方がより幅広くなっており、前作の「安定感の確立」と引き換えになっていた、「作品全体でみた起伏のなさ」が克服されています。

ハウスやダウンテンポといった界隈に詳しいわけでもなく、"如何に実験的か"に重きを置く私としては、今作の音楽性へのシフトがたまらなく嬉しい。Linus Recordsさんの紹介文句において、実験音楽の大切な要素とも言える広がるアトマスフィア、つまりは「レイヤード」というキーワードが出てくるのにも得心がいく。一日一回はエクスペリメンタルって口に出さないと死んでしまう私です。月に一度はレイヤード。

ふと思ったのが、ハウスぽたくたちは何を主眼に評価しているのか、という点。もしかしたら、あまりフレームアウトしていない楽曲を並べている"Gold"の方がいい、という方もいるのかもしれませんね。

上記のサウンドの特徴からの総評にはなりますが、全体的にどこか人間臭くなっているのが高評価ポイント。やりたいことをしている、成そうとしているのがサウンド如実に反映されています。是非ともニューウェイヴハウス界のGlorior Belliになって頂きたい(?)

ということで、ハウス好きが、というよりは恐らく実験音楽好きが反応しそうな一枚。アートワークの意味不明さはさておき、個人的に2018年は今作ではじまったなあとしみじみ思い返しております。実に素晴らしい。



演奏映像を観ると、確りとしたライヴバンドなんだなと感じますね。シビれる。来日は一昨年に"Gold"を引っ提げて果たしている模様。次に来たら絶対行きます。ちなみにアートワークのみならず、インナーイメージでも様々なものが≪ユニヴァース≫しているのでフィジカル購入推奨です。


Chaos Echœs - "Mouvement", 2018.

Country Genre Label Type Buy
France Avantgarde Black/Death Metal NWN! Full Length Bandcamp

フランス産アヴァンギャルドブラックの新鋭、待望の2nd(私の中で)。

1stEPである"Tone Of Things To Come"の頃からサウンドレベルでアジア圏の古代思想、ひいては文化へと強く結びついており、アヴァンギャルドブラックとは一口に言っても、捉えどころの難しいミスティカルなアンビエント要素を多分に押し出しているタイプのバンドです。フランス産ですけどね。

前作のアルバム"Transient"から早3年なわけですが、かなり作品としてのアプローチに変更点があります。さすがの進化具合といったところ。

今作はヴォーカルがほぼほぼ収録されておらず、"Transient"の約半分、30分強のランニングタイムで作品が構成されており、その間をとにかく駆け抜け、瘴気振り撒くまさしく「動」な仕上がりに。ほんと時には起こせよムーブメントです。

序盤からダイナミックなブラスト、その音数と、デスメタルへとにじり寄った不穏なギターのリフレインにただただ圧倒されます。このリフレインがまた素晴らしく、反復されるほどに狂気を垂れ流し始めます。下手に不穏な雰囲気を醸し出そうと冗長な展開を用意したりなどは一切しておらず、「アンビエンス? 音のあとから憑いてきてるだろ?」と言わんばかり。

ただ若干、「ん? このフレーズ前の作品で聴いたな…」という部分もないことはないのですが(全作をチェックしているオタク故か)、返せば難点はそれくらいのもので、とんでもなく禍々しい作品が世に出てしまったな、というのが正直なところ。マジモンですこれは。

作品のラストは無印SIRENを想起させるブレス/チャントパートで締め。瘴気を世界に撒き散らし尽くした先の余韻のようなものを感じますね。当方はレコードで購入した次第なのですが、やはり大正解。H Jungle with Chaos Echœs、全身で感じて欲しいところ。Blut Aus Nord(聴いたことはありません)などのサウンドアプローチに感度が高い方へとオススメです。

確実に今年のベストに喰い込む逸品であることは疑い在りません。是非とも!



下は比較的ミドルテンポなB面の楽曲。是非ともBandcampなどでA面群を御賞味頂きたい。話は変わりますが、基本的にアートワークやインナーイメージはすべてベースのStefan氏が担当しています。彼のヴィジュアライズセンスがかなりツボでして、それ含めてデビュー当時から追いかけています。画集とか出しませんかね?


Wolves In The Throne Room - "Thrice Woven", 2017.

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United States Atmospheric Black Metal Artemisia Full Length Amazon

カスカディア勢大御所による恐らく6作目。例の"Celestite"ぶり。

去年は音楽に対する熱がそうでもなかったので、リアルタイム時にはスルーしていたのですが、後に私の師と言うべきかこのような人生へと誘った元凶とも言うべきかなVindsval(敬称略)がFacebookページで絶賛していたので購入。

Daymare印を購入したわけですが、帯には「(バンドサウンドに)回帰」という不穏な二文字が。このワードが使われている時点で危ない気配がしますね。この言葉を用いて大々的に出されたのが例の"Korn III"ですよみなさん。ほんとリメンバーフーユーアー。

しかし、一曲目の前半からかなりカッコいい。「俺たちは生まれ変わったWITTRだ!!!」と叫ばんばかりのメタリックかつデスみあるドゥォッミドゥミ(ゾッリゾリ)なリフ、伴うダイナミズムな展開が要点に置かれており、「うお!?きたかこれ!?」みたいに頭からコンソメスープ(ドーピングでない)がだらだら垂れる始末に。くわえて、この一曲目の前半部分がなんとMV化しており、相まって「マジで生まれ変わってるやん…WITTRはじまったな」となったんですが...

非常に残念。音源ではこのあと、一曲目の残りが続くわけで、しかもなんかあからさまに「あっ!そういえば俺たち、天下のWITTRやったやんな!?」と思い出したかのようなエセリアルパートに雪崩れ込みます。非常に残念。結局、帰ってきた暴君ハバネロが発売当時のウマ辛さなワケがないのと同じです(?) 当時辛過ぎてマヨネーズつけて食べていました。

もちろんそのエセリアルパートも、二曲目以降の「切り取って見る各パート」は流石のクオリティだなとは感じるのですが、それをまとめて一曲単位にしちゃっているためやりたいことの焦点がまるで定まっていません。初聴時、一曲目のショックから立ち直れずそのまま最後まで垂れ流し聴きしてしまいました。

まあ"Celestite"を特別評価するわけでもありませんが、吹っ切れ感で言えば音源の在り方としては今作より"Celetite"の方が圧勝しています。なんか過去と新しく掴んだスタイルをごちゃごちゃにしている感じが否めませんね。

対して、一曲目前半(MVの終わりまで)のようなスタイルの楽曲をアルバム内に並べていたら傑作過ぎて息絶えていたのではという想いも。

WITTRというブランド故に揚げ足をとってはニンニク醤油で漬けて食べている感じではありますが、本当に惜しいなあという感想でした。繰り返しとはなりますが、各パートを切り取って楽しめる方には十分な逸品ではあると思いますので、是非手に取ってみては。

そんなこんなで最近は個人的最高傑作の"Celestial Lineage"を聴いて過ごしています。これも頑固親父くさいですが...
 
 
 

例のMV。めちゃくちゃかっこいいです(このパートは)。


 
 
 

Mokhov - "Massive Love", 2017.

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United States Electronica Independent Full Length Bandcamp

アメリカが誇る輝人-かがやきんちゅ-によるエレクトロニカ、7thフル。
4thである"Future Hope"は個人的2014年ベストアルバムでした。記事はこちら

タイトルからしてキラキラですが、このMassiveは今作を制作するにあたり使用したシンセサイザー名とのこと。そして内容は、やっぱりマッシヴなラヴ。ラヴ。

「最もアゲアゲエヴリナイな作品」とOlegさんが言うほどであり、確りとしたベースラインはそのままに、過去作に比べディスコ色がかなり強め。徐々に燦光が姿を現すのでなく、色を帯びた光が瞬間的に弾けていく印象を覚えます。

楽曲のタイトルもえらいことになっており、およそ成人男性が以降の人生の中で口に出すどころか一筆したためることもないであろう「ラヴ・ラヴ・エヴォリューション」なども確認済。むしろOlegさん、何か闇を抱えているのではないかと不安になるほどですね。

正直前作、前々作よりも好み。ただ面白い変化ながら、ランニングタイムが短いのが残念です。10曲は聴きたかった(全6曲)。

昨年最後に買った音源だったので、とりあえず今年一発目はこの音源で行こうと。新年あけましておめでとうございます!

ちなみに、出るたび出るたび購入するからか完全に覚えられました(彼は輝人--かがやきんちゅ-なので購入した人ひとりひとり感謝メールを送っている模様)。日本が本当に大好きなようで、「この前まで東京にいたんだよ! 日本愛してる!」というメッセージも付いていました。その勢いでライヴしてくれるんなら東京だって走って駆け付ける所存です。

Hetroertzen - "Uprising Of The Fallen", 2017.

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Chile(later: Sweden) Black Metal Listenable Records Full Length Amazon

 
 
 
 
 
一周する前に寝落ちしました
そこそこかっこよかったのは覚えています
 
 
 
 
 

デルリアンポポリロリレイ - "The Marrow Of A Bone", 2007.

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Japan Alternative Rock Fire Wall Division Full Length Amazon

巷ではDIR EN GREY[要出典]などと呼ばれているジャパンバンドの6th。
個人的には"鬼葬"に並ぶくらい好きで、かつ一番思い入れの深い作品です。

病みに病んでいたきょんきち[要出典]の集大成が此処に。
上手い下手でない叫び散らすヴォーカルや若干(大分)痛々しい歌詩がマジイキ。
こんなもん中高生時代に聴いたらそら冒されますという話である。

ちなみにこれに感化されてライティングの授業でFuckだのなんだの書き連ねたものを提出したら職員室に呼び出された思い出もあり。これメチャウケ話です。

今回、本作を取り上げたのは無論まろうつやーに行って来たから。マジイキ。

一番のお気に入りは#7の"Disabled Complexes"。†誓う言葉もない†
意図的に擦れてほぼ見えなくされている歌詩カードを必死に解読していた高校時代を思い返します。あの頃はまだ・・・「」