2014年リリース音源まとめその1 ~魅せろ音像、爆ぜよ御財布~

こんにちは、五条です。Twitterでも少し言ってましたがここ数日、他のブュガロゥギャワァワャー様に触発されて長々しくも面白い記事を作成しようとしていました。

挫折しました。もう時間をかけても長文を書き殴ることが出来なくなってきまして。来たれドグラ・マグラ

といって記事を更新しないのもどうかと思いまして、今回このような記事を。折角なので今年は小分けに新着音源をまとめて紹介していこうかなと思います。
何枚単位にするかは微妙です、定期的に何枚買っている、というわけではないので… 今回は10枚ほど紹介。無論、まだ紹介していない音源たちです。

「アレがある」「アレがない」「このアーティストはなんだ?」「五条くんカッコいい」などなど、色々思いつつ目を通してみて頂ければ幸いです。
お察しの通りジャンルはばらばらで、アルファベット順に紹介です。語彙はないので一言二言添えて。

1. Alaskan - "Despair, Erosion Loss"

カナダ発のポストハードコアバンドによる2nd(?)アルバム。掻き鳴らされる轟音が身体を揺さぶる一枚。
スラッジに近いリフの走らせ方もあるものの、基本的にハードコアに準拠したサウンドです。
重々しくも突き刺さってくるドラムが印象的。陰のあるトレモロリフなども相まって実に格好良くかましてきます。

退廃感こそあれど、耳から入って鼻から抜けていくようなアグレッションが楽しめます。 ...この表現でいいのか?

Order: Bandcamp, Alerta Antifascista

2. Anne - "Pulling Chain"

こちらはアメリカ発のシューゲイザーバンドによる(実質)1stフルレンス。といっても、このアルバムにてシューゲイズから脱却。
トランス/エレクトロニカサウンドの上にドリームポップを重ねている感触。非常にモダンアメリカナイズされている仕上がりに。
過去作"Dream Punx"とは異なり、透き通ったヴォーカルワークが響きます。全体的に実験的な側面が味わえる一品。

過去作のようなサウンドを期待しては少々落胆するやもしれませんが、これはこれでアリという。むしろ私はこちらが好み。

Order: Bandcamp(RunForCover), Run For Cover

3. Anomalie - "Between The Light"

オーストリアのポストブラックメタルプロジェクトによるデビューアルバム。あのHarakiri For The Sky関連の人によるもの。
HFTSよりも若干都市的な色合いが濃く、それでいて粗削りな作風。ということはその分ダイナミックということでして。
節目節目に飛び出してくる力強くも哀愁漂うギターソロたちには悶絶。ドラムを中心に見たときの構成もかなり映えています。

正直HFTSの1stよりも断然好み。1, 3, 5曲目は胸に沁みます。ボートラとなるNine Inch Nailsの"Hurt"カヴァーも必聴!

Order: Bandcamp, Art Of Propaganda

4. Behemoth - "The Satanist"

あーサタン!あーッ!あッーッァ!サタァンぁあーッ!あンぁ、んだよぉ、な゛ん゛で゛な゛ん゛だ゛よ゛ぉ゛!゛
ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛

Order: Amazon     ホリプロオフィシャルサイト: 藤原竜也

5. Butterfly In The Snowfall - "Butterfly In The Snowfall"

五条隆志のフェイヴァリットレーベルの一つ、Home Normalからのリリースであるフランスのフォーク/クラシカルドローン。
昨年需要不明の中で来日も果たしたSylvain Chauveau氏を中心に、フォーク色強めながら落ち着いた音彩を展開。
多様な楽器を用いて奏でられるメロディと渋めのヴォーカルが絡み合い(隠語)、身体へと染み、広がってゆきます。

ミニマルアンビエント音源を主に扱うHN印の中ではかなり異彩を放つ作品。どこか懐かしさを感じさせてくれる一枚です。

Order: Bandcamp(HomeNormal)

6. Dino Spiluttini/Nils Quak - "Modular Anxiety"

こちらは無機質無色な手触りを届けてくれるアーティフィシャルアンビエンターによるスプリット。どちらも南欧発の音楽家
聴いていて面白いのは圧倒的にDino氏の楽曲。階層的手法に加え、上層のサウンドを巧く遊ばせています。
それはまさしく「実験的」というに相応しいもの。対してNils氏は歪んだ残響に焦点を当てたアンビエントを提供しています。

現時点で入手している今年のアンビエント作品では屈指の作品ですね。というならフィジカル買わなきゃ…(勅命感)

Order: Bandcamp(UmorRex), Umor Rex
追記: こちらはスプリット楽曲中、Dino氏側のみの楽曲DLとなりますが、ボートラが1曲ついてきます。

7. Ea - "A Etilla"

その手の人たちにはかなりの支持を得ているロシア産のフューネラルドゥームメタルプロジェクトによる5th。
前作に倣って1曲50分弱といった構成を採用。ただ、全体における感触はかなり異なり、こちらの方がより荒々しいです。
もちろん一辺倒というわけではなく、シンセに始まり頻繁にチャント(Choir)が登場。音の鳴り、音圧もやたらヘヴィに。

尖った怒りが暗に込められた逸品。ドゥーム調ながら最後まで聴き手を放さない作品を出し続ける点はやはり凄まじい。

Order: Bandcamp(Solitude), Solitude

8. Hetroertzen/Dødsengel - "Capax Infiniti"

前者はチリ、後者はノルウェー産のカルトブラックメタルバンドによるスプリット。恥ずかしながら前者は今作で初聴。
某御仁曰くHetroertzenは「かなりDødsengelに近くなった」とのこと。不穏なバックなSEや音作りを始めとする点でしょうか。
ただ南米譲りのベスティアルな様相は散見することが可能。一方の本命Dødsengelさんは安定したキワモノ加減。

DødsengelさんはNightbringerとのスプリットよりも面白い音へと深化しています。さて、次のアルバムや如何に…

Order: Lamech

9. Iselia - "II: Dawn"

アメリカのポストハードコアバンドによる2ndフルレンス。中でもエモさを探求しているサウンドスタイルがウリ。
感情を爆発させるエモいスクリーム、エモ・ポイントを押さえて聴きやすさ溢れるリズムを叩くエモいドラム。
掻き鳴らすだけではなく、リズムに合わせてエモ・メロディを奏でるエモいギターに、それを立たせる控えめなエモいベース。

1stよりも進化したバンドサウンドが、今を生きる若者の心を代弁し、激情エモをお届け。そうして"エモ"へ…

Order: Bandcamp, Bigcartel

10. Nyksta - Lieka Tik Sienos

リトアニアのブラッケンドデプレッシヴロックバンドによるデビューアルバム。Inferna Profundis印。
解釈としては、都市的な雰囲気を押し出した後期Forgotten Tombといったところでしょうか。ともあれ基本ロックスタイル。
ヴォーカルはShiningのNiklas寄りですね。都市的であるが故に、ポストブラックっぽさもあるため聴きやすさは高め。

ただ、3曲目だけがずば抜けて素晴らしいという始末。なぜその曲みたいなのをアルバムへと多くぶちこまなかった…

Order: Bandcamp, Inferna Profundis

『俺自身がお金になることだ』

以上、購入した今年の音源10選でした。10選とかいいつつ、もうストックがないためギリギリでした。それほど音源買ってないのがバレてしまいます
来月も買いたい音源が結構ちらほら。それこそHarakiri For The Sky然り…。そういえばPanopticonの新スプリットスルーしてるんで買わなければ

こんな感じで、音源が結構手元に集まり出したらまとめて紹介していきたいなと思っております。今度はもう少し長めの言葉を添えて。多分。

次の記事こそは何かコラムみたいなの書きたいですね。やたら長々しい文章のもので、ざっと見た後にブラウザ閉じられるくらいモノを作りたいです(俄然やる気)