Unrest In Shadow - "Pilots In Cells" (2013)

中国発、新鋭ポストロックバンドによる1stフルレンス。昨年買い逃した良盤でしたで賞受賞作品。
しっとりとした肌触りが心地良い、翳ったアトマスフェリックサウンドが特徴です。
全編通してインスト調ではありますが、女性Vo.や男性による語りがある楽曲もあります。

都市的な印象を与えるギターメロディがしなる様はポストブラックのそれを思わせますが、
軽快なドラムやシンセと絡み合うことで、一気に輝き弾ける音へと変貌していきます。
抑揚を持ちつつ流れるようにサウンドが紡がれ、心休まるひと時を与えてくれる作品。

また、エレクトロニカから受けた影響が強いのかシンセの立ち回りがかなり実験的。
全楽曲が7分超、長いもので13分という構成ではありますが、
実験音楽に慣れ親しんでいる方ならば全く違和感を覚えないはず。綺麗にまとまっています。

こうした音楽を主に取り扱っているWeary Birdからのリリースとなりますが、
その中でも抜きんでているアーティスト、作品なのではないかなと思います。
何はともあれ音作りが素敵。深く広がっていく音像に胸を打たれることは間違いありません。

去年の内に手に入れていたならば、去年のランキングとやらも変動していたことでしょう。
ちなみに同レーベルに所属しているアーティスト、Broken Thoughtsの作品ですがフルレンスではなく2013年プロモがオススメです。マジで

Physical Order	Digital Order
Weary Bird, Bandcamp	Bandcamp

Check This: #1, "We Go Adventuring On Thursday After The Spaceship Carry Me You On Wednesday"

不意に訪れるストリングスにやられてしまう#3も素敵です。