意味が分かると怖い話 Vol.1

予期せぬ衝撃

ある夜のお話です。女性であるAさんは、夜も深まった頃合いに、シャワーを浴びようと更衣室にいました。
衣服を脱ごうとしたところ、何やらリビングの方から物音が。

不審に思ったAさんは、いったんリビングに戻りました。すると、そこにいたのは何と見知らぬ男でした。
全身黒色の服装で、鼻から下をマスクで隠し、ニット帽までしています。そう、どこからどう見ても泥棒だったのです。

それだけではありませんでした。そのリビングのフローリングには、Aさんの両親が倒れていたのです。
おびただしい血にまみれて。その量は、一般人であろうと一見して悟るには十分なものでした。既に死んでいると。



Aさんと鉢合わせた泥棒は、顔半分を隠していても分かるくらいに途端に顔を強張らせ、慌てて窓から逃げ去って行きました。
一拍遅れて、あまりのことにAさんはその場に座り込んでしまい、呆然自失、動かなくなってしまいました。






この話に隠された真意を読み取ってください。

ヒント1(要反転)

この話には大小合わせておかしな点が二つ用意されている。前半と後半にそれぞれ一つである。

ヒント2(要反転)

この泥棒が仮に後日逮捕されたとする。その名目は住居侵入罪である。

ネタバレ

まず、ヒント1について触れていく。
前半、後半にそれぞれおかしな点が一つずつ用意されているのだが、分かりやすいのは後半に用意された、

Aさんと鉢合わせた泥棒は、顔半分を隠していても分かるくらいに途端に顔を強張らせ、慌てて窓から逃げ去って行きました。

この一文にある。仮に、泥棒がAさんの両親を殺害しているとするなら、その現場に「生き残り」であるAさんが幸か不幸か自らやってきた、ということになる。
となれば、至って自然に考えるなら、泥棒の取る選択は「生き残りかつ目撃者であるAさんも殺害する」となるのではないだろうか。
しかし、このケースでは、泥棒は顔を強張らせ慌てて逃走を図っている。とするなら、ある仮定が弱くなる。泥棒がAさんの両親を殺害しているという仮定である。

すなわち、泥棒はAさんの両親を殺害していないと考えることが妥当となる。



そして、前半に用意されたおかしな点こそが、真意に辿り着くための大きなポイントとなる。それは、

衣服を脱ごうとしたところ、何やらリビングの方から物音が。不審に思ったAさんは、いったんリビングに戻りました。

この部分。これはなんらおかしなことではない。ただし、Aさんが一人暮らしであれば、である。

このケースでは、後に分かる通り、Aさんは両親と暮らしていた。そうであれば、自分の両親がいるリビングから物音くらい自然と聞こえてくるだろう。
それを不審に思うことなど微塵もないはず。すなわち、彼女は最初からリビングから物音がしないと知っていた、ということになる。





これらを踏まえて結論。Aさんの両親を殺害したのはAさんである

この話、始まる前からAさんの両親は死んでいる。返り血を浴びたであろうAさんは、シャワールームへと向かった。
すると、リビングから物音がした。ここでAさんは「不審者が侵入した」とは一切思っておらず、「両親はまだ死んでいなかったのか」と考えていたのである。
そうしてリビングに向かえば、それこそ"予期せぬ衝撃"、新たな登場人物となる泥棒が出て来たのだった。

ただし、この"予期せぬ衝撃"を一番いたく感じたのは、他ならぬ泥棒であった。
何かを盗もうとでも考えたのだろうか、民家に侵入してみれば、なんと二つの死体が血まみれで転がっていたからである。
大層驚いたであろう泥棒だが、更なる衝撃として、血で染まった服を着た女性がリビングにやってくる、という展開が用意されていた。
予想以上のヤバい状況に出くわした泥棒は、こうして慌てて逃げ去った、というわけである。
泥棒は殺人を犯していない為、ただの不法侵入者止まり。ヒント2についてはここで回収となる。

両親が依然死んでいたはいいが、まさかの泥棒という人物の登場に驚愕するAさんは、文字通り「目撃者」を逃がしてしまったのである。
一拍おいてそこに気付いたAさんは、さぞやってしまった、と思ったことだろう…

なにこれ

いや、まあええんちゃう?(関西)

ブラックメタルとかそんなんばっか取り上げてもアレやろ(関西)、たまには息抜きっちゅーのも大切やろ?(関西)
楽しんでもらえたら嬉しいわ(泉州)

わてもフリーダムなブログ、目指してるさかい(堺)





ほな